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コンクリートペンキが剥がれる!?原因とは😵‍💫

塗装・工事の豆知識 2025.12.21 (Sun) 更新

コンクリートに塗ったペンキが「パリッ」と浮いてきたり、シートのようにベロンと剥がれてきて焦ったことありませんか?

見た目の問題だけでなく、放置すると雨水が入り込み、内部の鉄筋や下地まで傷めてしまうことも。

今日は、なぜ剥がれるのか、そのメカニズムと正しい直し方・予防法を、専門店の視点で分かりやすくお話しします🦖𓂃༞

テキストコンクリートペンキが剥がれる!?原因とはと剥がれたペンキの写真


コンクリートとペンキの相性をまず理解しよう

コンクリートは多孔質で、内部に水や空気をたっぷり抱えます。さらに強いアルカリ性(打設直後はpH12〜13)で、

油性塗料の樹脂をけん化させることも。

乾いて見えても、内部から水蒸気が抜ける途中だと“蒸気圧”で塗膜を押し上げ、ふくれ→剥離を招きます。新設コンクリートは十分な養生(一般に28日以上)と乾燥、既存面は含水率・pH・汚れ・脆弱層の確認が大前提です。


剥がれの主原因チェックリスト

次のどれかに心当たりがあると、剥離リスクが上がります。

  • 下地処理不足
     旧塗膜のチョーキング粉、レイタンス(表層の脆弱層)、油汚れ・苔・エフロ(白華)を残したまま塗った。

  • 含水率・pH未確認
     雨上がり直後や日陰面で十分乾かさずに塗装。高アルカリを中和せずに上塗り。

  • 乾燥時間の短縮
     下塗り→上塗りを急ぎ、規定のインターバル未満で重ねた。

  • 塗料選定ミスマッチ
     油性樹脂が高アルカリでけん化、床面に外壁用塗料、弾性旧塗膜の上に硬質塗膜など相性不良。

  • 希釈・塗布量ミス
     薄め過ぎ/厚塗り過ぎ/膜厚ムラ。

  • ひび割れ・動きへの無配慮
     ヘアクラックや伸縮目地を処理せずに硬い塗膜をかぶせ、追従できず割れ→浸水。

  • 環境条件の無視
     気温5℃未満、湿度85%以上、結露・夜露、直射での急乾燥、塩害・凍結融解があるのに通常仕様。

  • 特殊要因
     可塑剤ブリード、金属との電食汚染、床の負荷(車輪・油・薬品)を見誤った。


放置のリスク

剥がれは見た目だけの問題ではありません。剥離→吸水→凍結や中性化の進行→鉄筋腐食→爆裂(コンクリートが割れてはぜる)という負の連鎖に。外壁・庇・パラペット・床スラブは特に要注意です。


正しい補修の基本ステップ(外壁・壁面)

  1. 現地診断
     ハンマー打診で浮きの範囲を把握。チョーキング、エフロ、カビ、クラックの種類(ヘア、構造、貫通)を分類。必要に応じて吸水試験や付着力確認。

  2. 物理的除去(ケレン)
     浮いた塗膜は完全撤去。スクレーパー、ディスクサンダー、ワイヤーブラシ等で脆弱層を落とし、粉塵を除去。エフロはブラシ+清水洗浄、ひどい場合は中和洗浄(専門家対応推奨)。

  3. 高圧洗浄と乾燥
     汚れ・苔・塩分を洗い流し、しっかり乾燥。目安として含水率が一桁台になるまで待つ姿勢が安全。

  4. クラック補修
     ヘアクラック:浸透性プライマー→微弾性フィラーで埋め戻し。
     幅のある割れ:V/Uカット→カチオン系フィラーやエポキシ注入→研磨。伸縮目地はシーリングで可動性を確保。

  5. 下地調整
     脆弱面には浸透性エポキシ/カチオン系シーラーで固化。巣穴や段差はフィラーで平滑化。

  6. 下塗り(用途別に選定)
     粉っぽい面:カチオンシーラー。
     脆弱・吸い込み大:高浸透型エポキシ。
     ヘアクラック対策:微弾性下塗り。
     アルカリ強め:アルカリブロック型を選択。

  7. 中塗り・上塗り
     外壁には水性ラジカル・シリコン・フッ素・無機など環境と予算で選択。微細クラックが残る面は微弾性仕上げを優先。

  8. 乾燥管理と検査
     各工程で規定の可使時間・重ね塗り時間を厳守。仕上がりは密着・膜厚・色ムラ・ピンホールを確認。


床・土間・駐車場スラブの考え方は別物

床は歩行・車両・油・水がかかる“過酷領域”。外壁用の塗料を流用すると高確率で剥がれます。

  • 室内床・ガレージ:エポキシ床用や水性ウレタン床用。下地はショットブラストや強固なケレンでレイタンス除去→プライマー→中上塗り。必要に応じて骨材でノンスリップ。

  • 屋外バルコニー:防水が主目的。ウレタン塗膜防水・FRP・長尺シート等の防水工法を検討。防塵塗料のみでは漏水リスクが残ります。

  • 立ち上がりや入隅はシール・増し塗りで水の通り道を封鎖。


塗料選びの目安

  • 下地が健全でクラック少:浸透シーラー+水性シリコン/ラジカル。

  • 日射・雨当たり強い海側:高耐候(フッ素・無機)+端部シール強化。

  • ひび割れが散在:微弾性系で“追従性”を優先。

  • 高アルカリ・白華傾向:アルカリブロック性の下塗りを使い、十分乾燥。

  • 床用途:必ず床用塗料。素地強化プライマーはケチらない。


DIYでできること/プロに任せたいこと

DIYで可能:部分的な剥離の除去・洗浄、カビ取り、小さなヘアクラックの充填、浸透シーラー+補修塗装。
プロ推奨:広範囲の浮き、爆裂・鉄筋露出、床の全面塗り替え、エフロ多発、外部高所作業、構造クラックの処置。道具(足場・計測器)と安全管理、下地評価の精度が結果を左右します。


業者選びの見るべきポイント

  • 診断内容:打診・含水率・pH・クラック分類が工程表に書かれているか

  • 仕様書:下地処理の等級、下塗りの種類、乾燥時間、膜厚管理が明記されているか

  • 写真管理:着工前・下地処理後・各工程・完了の記録提出があるか

  • 保証:外壁と床で保証範囲を分け、剥離時の補修条件が明確か


目安の費用感(あくまで一般例)

  • 部分補修(1〜2平米):1〜5万円前後

  • 外壁の下地調整+再塗装:2,000〜4,000円/㎡程度(下地状態で変動)

  • 室内床の床用塗装:3,000〜6,000円/㎡程度

  • バルコニー防水(ウレタン):5,000〜8,000円/㎡程度
    下地が悪いほど“処理”にコストが乗ります。逆に、早期の部分補修は費用対効果が高いです。


予防メンテのコツ

  • 年1回の洗浄で汚れと塩分・カビをリセット

  • 雨だれ筋・入隅の水溜まりを観察、早めにシール補修

  • ヘアクラックを見つけたら放置せず、雨期前に埋め戻し

  • 植栽の散水が外壁に常時当たらないよう散水位置を見直す


よくある質問

Q. 新しく打設したコンクリートはいつ塗れますか?
A. 目安として28日以上の養生後、含水率とpHを確認してから。環境によりさらに待つ場合があります。

Q. 剥がれた所だけ塗れば大丈夫?
A. 周囲の密着が弱いと再発します。境界をオーバーラップして下地からやり直しましょう。

Q. エフロ(白華)は拭くだけで消えますか?
A. 軽度は清水洗浄で改善しますが、根因が水の回り込みなら止水・通気の見直しが必要です。


まとめ

今日は「なぜコンクリートのペンキが剥がれるのか」を、下地・水分・アルカリ・環境・塗料の相性という視点で整理しました。

ポイントは、原因を特定してから手順を守ること☝️

脆弱層の徹底除去→乾燥管理→適切な下塗り→用途に合う上塗り、そしてクラックや入隅の水の道の封鎖です⭐️𓂃꙳⋆

床やバルコニーは外壁と考え方が違うので、専用仕様で臨みましょう!

もし「どこから手を付ければ…」と迷ったら、まずは現地診断で状態を“見える化”するのが近道です。

無理に一気に直さず、優先順位をつけて賢く進めていきましょう⋆͛📢⋆

あなたの家の寿命は、今日のひと手間で確実に伸ばせます!

 

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